ピクチャーディクショナリー (Picture Dictionary)は、外国語の語彙数を増やすのに効果的なツールの1つです。
なぜ効果的なのか、そしておすすめのピクチャーディクショナリーについては以前の記事でお話しました。
今回は、ロングマンのピクチャーディクショナリー(Longman Children's Picture Dictionary)の使い方についてまとめていきます。
ところで、ピクチャーディクショナリーってなに?という方は、下の記事をご覧ください。

おすすめのピクチャーディクショナリーが気になる方は、下の記事をご覧ください。

目次
ロングマンピクチャーディクショナリーの内容
テキストは50のトピックで構成され、各トピックは以下のように構成されています。

画像の番号と照らし合わせながら読んでください。
各トピックごとにタイトルがついています。
上記の画像ページのトピックは「Colors under the Sea(海底の色)」。海底の生き物や色の英語表現について学ぶことができます。
他の言語を介することなく、「イメージ」と「英単語」を結びつけることができます。まさに理想の形式です。
音声教材にも収録されています。
画像が小さく見づらく申し訳ないのですが、各トピック以下のアクティビティがあります。
各トピックのイラストの中に小さく隠されたものがあります。それを見つけてみよう!という遊びです。クラスでも盛り上がります。親子で競争するのも楽しいかもしれません。
イラストを使ってのアクティビティです。毎トピック、なにかしらのお題が与えられます。
例えば上の画像のページのお題は、"Find something yellow. Find something brown."「黄色いものを探してね。茶色いものを探してね。」です。
これもまたクラスで盛り上がりますし、親子でも楽しみながらできます。
学んだ単語を文の形にして、知識のアウトプットです。
例えば、"What color is the shark? - It's gray."など。簡単な短い文ですが、色のついた箇所を言い換えながら知識のアウトプットをしていくことで、実際に話す場面での表現を学習できます。
ちなみに、このダイアローグも音声教材に収録されています。
各トピック、ユニークなチャンツが用意されています。
程よい長さで、耳に残るリズム。変な曲なのに思わず口ずさんでしまうものも多く、聞くだけでも楽しいです。
ピクチャーディクショナリーの使い方
やはり言語なので、音から入るのが良いと思います。
大きな流れとしては「イメージ」+「音」の結びつけ→「音」のアウトプット→「文字」です。
「イメージ」+「音」の結びつけ
イラストを見ながら、CDの音声を聞き、聞こえてきた音声を真似して言ってみましょう。日本語にない音を耳に入れるので、もちろん1回では足りません。何回も何回も聞いて真似するようにします。
単語だけ読まれるトラックだけ聞き続けるのも飽きてしまうので、愉快なチャンツを普段からかけ流しておくのも良いでしょう。
「音」のアウトプット
各トピックのページにある複数のアクティビティで知識のアウトプットをしましょう。
このアクティビティを子ども一人でやるのは少し難しいかもしれません。できれば側でフォローしながら見てあげましょう。
ダイアローグなどは音声教材に収録されているので、繰り返し音読するのも良いでしょう。単語だけでなく、「文のカタマリ」で捉えることは非常に大切です。
フラッシュカードも使おう

ロングマンピクチャーディクショナリーの出版社であるPearson(ピアソン)公式のサイトからフラッシュカードをダウンロードできます。なんと無料です!
下のリンクより公式サイトに行ってみてください。ダウンロード方法は下に記述しています。
参考 Longman Children's Picture Dictionaryピアソン・ジャパン株式会社上記のリンクから公式サイトに行くと、下のような画面にたどり着くと思います。Teacher Resourcesの箇所を見つけ、クリックするとダウンロードが始まります。zip形式です。

カラーではなく、モノクロのフラッシュカードデータです。
白黒はなんだか殺風景なので、色塗りをして、その後ラミネート加工して何度も使うのがおすすめです。子どもと一緒に色塗りして遊べます。

フラッシュカードで様々な遊びができますが、簡単なものを2つだけ。
一枚ずつ提示して、"What's this?"と聞いていきます。聞かれている側は"It's a lemon."と答えていきます。
どの単語が定着しているか?を最も簡単に確認できるゲームです。
「〇〇なものを探してみよう!」というゲームです。
フラッシュカードを散らばせて並べます。
ゲームのオーナーが"Find something yellow."といい、周りの人は該当するものを見つけます。早くカードを取れた人、最終的に枚数を多くとった人が勝ち、というふうにしても盛り上がると思います。
- Find a banana. バナナを探そう。(見つけてもらうものを1つに絞るのも良いです)
- Find something blue. 青い色のものを探そう。(blueの部分をかえれば違う色についても聞くことができます)
- Find something to eat. 食べものを探そう。(drinkなど他の動詞にかえて聞くこともできます)
ワークブックで「書く」練習
準拠のワークブックで「書く」練習も行いましょう。
ノートにひたすら単語を書くことでも、確かに書く練習はできますがあまり頭を使わないので、単なる作業になりがちです。楽しくないので、子どもは英語自体が嫌になり、結局費やした時間が無駄に、、なんてことも。「やらされている感」を感じてしまった途端に嫌になる子どもは多いのです。
プロが作るワークブックに頼りましょう。ロングマンピクチャーディクショナリー準拠のワークブックは本当によく考えられて作られていて、子どもに複合的な考え方をさせながら脳みそを刺激していきます。
「英語で学ぶ」ができる内容です。
他のピクチャーディクショナリーは?
お子さんが小学生、または少し英語を学んでいる幼児であれば、私のおすすめは、LongmanのChildren's Picture Dictionaryです。
どんな教材を選び、使っていくか?ということは子どもの学習を考える上で、非常に大切なことです。(特に、教師という立場で児童・生徒に教材を購入させる場合、それは失敗することのできない点でもあります。)
一番良いのは、学習者である子ども自身が気にいるものを選ぶことだとは思います。続けることが大切ですからね。それでも保護者目線で選ぶ基準はあったほうが安心だと思います。
「英語の語彙数を増やす」目的で、どのようにピクチャーディクショナリーを選ぶべきか?ということについてお話しますね。
- 英語のみで書かれている
- CDなど音声教材がある
- ミニダイアローグがある
- テキスト準拠のワークブックがある
日本語が書かれていると、日本語がネイティブの子どもはどうしても日本語を読んでしまいます。最悪なものは英語の読み方が日本語のカタカナで書かれているものです。それだけは絶対に避けてください!カタカナルビがないと不安で英語が読めないようになってしまいます。
英語の読み方、音は耳から。目ではなく耳から読み方を学びましょう。
赤ん坊が母語を覚えていく過程もスタートは耳から取り入れる音です。
必ず、音声教材がついているものを選びましょう。CDやダウンロード音源など、媒体は何でも良いです。
ピクチャーディクショナリーに載っている「単語」や「チャンツ」がすべて収録されているか確認してください。(たまにどちらかしか収録されていないものがあるので注意です。)
その単語を学んで、どうなることがゴールなのでしょうか?
使える言語のゴールの1つは「話すこと」。話す場面で直面するのはいつも「文のカタマリ」です。
日本語で「りんご」「色」「赤い」と単語だけを並べて言えても話せる状態とは言えませんよね。(この場合、言いたいことは相手がなんとなく理解できるかもしれませんが)
会話形式のダイアローグでなくても良いのですが、学んだ単語が使われている例文が載っているピクチャーディクショナリーを選びましょう。その例文の音源があると尚良いです。
理解度をチェックするためにはワークブックはあったほうが良いと思います。
単なる単語の意味やスペリングの確認だけではなく、複合的な考え方をさせるようなワークブックが良いです。
以上、ロングマンピクチャーディクショナリーのおすすめの使い方についてでした。
言語を身につけるには継続することが必要。継続するためには楽しいと思えることが必要ですね。他にも楽しく学べる教材を探していこうと思います。